2019年7月18日のにんげん研究会のレポート

7月18日、湯梨浜町松崎にあるゲストハウス「たみ」でにんげん研究会(以下、にんけん)がありました。今回は、うかぶLLCの蛇谷さんと鳥取大学の学生・教員に加え、一般参加の方4名、ゲストリポーターの方2名にも参加していただき、いつも以上に大賑わいのにんけんとなりました。

内容としては、前回に引き続き、各自で進めているインタビューの報告がメインに行われました。2度目のインタビューということもあり、最初のインタビューでは得られなかった何かしらの発見、気付きが各々の中にあったはずです。それをいかにことばにして聞く人に伝えられるかが、今回報告するうえで重要なポイントとなっていたように思います。

報告するグループはじゃんけんの「グー」「チョキ」「パー」で3つに分かれました。1グループが4~5人と少人数だったため緊張しいな私でも話しやすく、お互いが程よい距離感の中で語り合えるのも個人的には心地よかったです。

一人ひとりに設けられている持ち時間は、報告と質疑応答合わせて約10分。「こうしなければならない」という型も特になく、どのような10分間にするのかは報告者次第、といってもいいかもしれません。まさに、それぞれの「個性」「持ち味」が最大限に発揮される10分間、にんけんの醍醐味がぎゅっとつまった10分間を各グループで過ごしていきました。

私は「パー」のグループで報告を行いました。報告者は(私を含めて)4人で、そのうち2人が映像を使っての報告となりました。やはり映像があると、言葉だけで説明するときとは違った説得力を感じることができます。何もスタイルが決まっていないからこそ、映像に限らず、いろいろな表現方法をこの報告の場で試していって欲しいものです。自分の表現の可能性がどこまで広がるのか、その実験の場としてにんけんを利用してみるのもまた面白いと思います。

実を言うと、「パー」グループの中で最後の最後まで話が盛り上がっていたのは、私の報告でした(大変恐縮です…)。シンプルに、インタビューしたい人に話を聞きに行ったら取材を拒否されたという話をしただけなのですが、なぜあそこまで盛り上がっていたんでしょうか…。話した本人の頭の中には未だにクエスチョンマークが残っています(笑)。ただ、「取材拒否」のエピソードを共有してみて、自分一人で考えたときには出てこなかった気付きをいくつも得ることができたのは事実です。たとえば、「相手のことを知りたければ、まず自分のことから話してみると親近感がわきやすい」とか「インタビューされる側とインタビューする側で必ずしも言葉のとらえ方が一致しているとは限らない」とか、自分ばかりでなくインタビューされる側のことも同時に考えながら話す内容や言葉を選んでいかなければならないのだなと改めて考えさせられました。

一度は取材拒否されましたが、私はまだインタビューの対象を変えるつもりはありません。今後どうなっていくのか未知数ですが、めげずに頑張っていきたいと思います。

…気付いたら結構な分量、自分語りをしてしまいましたね(汗)。すみません。話をもとに戻します。

各グループの報告が終わった後は、全員が集まって、冒頭でも紹介した一般参加の方とゲストリポーターの方からのコメントに耳を傾けました。「インタビュー内容を聞いただけの人はインタビューされた側の人とつながっているようでつながってない、不思議な感覚になる。その感覚を味わえるのが面白かった」「最初は当日着ていた服やインタビューしたときの状況の話をしていたのに、最終的には周囲に関する話へとつながっていったのが印象深かった」「インタビューの中で相手ばかりが話すのも良くないし、自分ばかりが話すのも良くない。相手のこと、自分のこと、その両方がバランスよくさらけ出されるのが一番。でも実際は難しい…」など、すべてを書き起こすことができないのは残念ですが、1つひとつ中身の濃いコメントをいただくことができました。

そうこうしているうちに今回のにんけんも終了。来月はいよいよ「にんげん研究大発表会」が行われます。詳細もぼちぼち公開されると思うので、気になる方はぜひチェックしてみてください。みなさまのお越しを心よりお待ちしております。

 

増岡(鳥取大学地域学部)