10月24日 にんげん研究会レポート

 10月24日に松崎のゲストハウスたみでにんげん研究会がありました。当日の参加者は鳥取大学地域学部の教員3名とうかぶLLCの蛇谷さん、そして鳥取大学地域学部の学生5名の計9名でした。実はこのうち、とある教員1名と蛇谷さん、とある学生2名は前日まで韓国に調査旅行に行っており、当日は帰国したばかりということもあり、かなりお疲れの様子でした。該当の4名の方々、お疲れさまでした!なお、韓国への調査旅行に関する報告は、後日にんげん研究会にて行われるようなので、そちらのほうも是非お楽しみに!
 今回のにんげん研究会では昨年度に引き続き今年度も取り組んでいる「地域の記憶を記録するメディアプロジェクト」のインタビュー報告と、記録の手段としてのメディアについての話し合いを行いました。今年度のメディアプロジェクトでは主に蛇谷さんと学生3名による計4名の方々について取り上げています。ひとりは、母親の介護をきっかけにビーズを使った指輪づくりを始め、今では展示会を催すほど大量のコレクションを持っているおばあさん。もうひとりはロック好きで、自分が経営するカラオケバーの店内をそのコレクションで「自分の部屋」のように飾り付けているママさん。さらに3人目は服をリフォームするおばあさん。そして僕が担当する、木彫りの大仏を掘り溜めているおじいさんが4人目です。
 それらのインタビューの内容をどのようにメディアとして記録するかが今回の本題でした。まずこの企画が発足するに至った経緯を説明します。(話の流れで僕も今回初めて知りました笑)2012年から合同ゼミとして活動している「にんげん研究会」。聞くところによるとたくさんの学生が関わり、そして卒業してきたそうです。そこにずっと関わってきた蛇谷さんは、1,2年ごとに次々と入れ替わってしまう学生たちを見て、何か本人たちがここにいた証というか、まさに「記録」を残したいと考えました。その思いが昨年度の企画に反映され、それがとても実りのある経験を生んだため今年度もそれを継続して行っています。
 「僕たちがピックアップしないと誰の記憶にも残らない地域の人々の営みや価値観。いつかは忘れ去られてしまう地域の記憶を、今ここにいて、いつかはここからいなくなる僕たちが記録する。」大学が主体になって運営しているとは思えないほど激熱で温かく、ノスタルジーあふれる企画です。
 さて今年度のメディアプロジェクトでは、記録メディアに映像と音声を用いようという話になりました。昨年度はインタビューの内容をそれぞれが手書きの文字とイラストでまとめ、その場の臨場感や自分の“主観的でもいい”素直な思いを綴りました。それを今度は実際の映像と音声で残すということで、昨年度から見て正統なステップアップのように思います。映像の構成と音声(ナレーション)の原稿作成は、インタビューを行った当事者が行います。
 次回(11月28日@ゲストハウスたみ)はそれぞれが絵コンテと原稿のアイデアを持ち寄り報告しあう予定なので、皆様ぜひお越しください!