12月15日 にんげん研究会レポート

 12月15日にゲストハウスたみでにんげん研究会がありました。今回はたみの蛇谷さんと鳥取大学関係の参加者5名に加えて、たみの住人の方一名にも飛び入り参加していただきました。内容は忘年会と、それぞれの記録の完成品の見せ合いっこ、来年の方針の話し合いがメインでした。忘年会では水餃子の鍋をつつきながら小室哲哉の話をしたり、2000年代のCMを観て懐かしいって盛り上がったり、ある失恋したメンバーの悩みをみんなで考えたり、なんかよく分からないけど楽しい感じになりました(笑)

 メディアプロジェクトはいよいよ大詰めを迎えており、編集を終えたメンバーからは様々な意見が寄せられました。なかでも印象的だったのは「記録に自分を溶け込ませる」というトピックです。これは12月13日に鳥取市瓦町の「ことめや」で行われた、映像人類学者の川瀬慈さんのトークイベントの内容にも関連することですが、記録は単に事実を並べるだけでなく、そこに「自分」を介入させることで、受け手の充実感が全く違うと思います。自分はそれを「ライブ感」というふうに言っているのですが、ライブ感があると受け手の方は記録に残されたことをあたかも自分が経験したことのように受け取ることが出来ると思うんです。僕もあるメンバーの記録を参考に再度編集してみたんですが、このライブ感を出すのって意外と難しくて、編集段階になって「あの時の自分は何考えてたのかな」って思い出そうとしてみても、インタビュー当時の自分すら編集の対象になってしまって思うように書けませんでした。だから記録って単に相手だけじゃなくて、自分自身も記録の対象なんだと思いました。

 さて来年のにんげん研究会でもこのメディアプロジェクトは継続していく予定です。自分自身このメディアプロジェクトでWebの記事の作成を含めて、自分の経験や人の話を文章化するというスキルが少しは上達したと思うので、ぜひ来年度から参加する学生や一般の方にも何か得るものがあったらいいなと思います。また運営については今年は蛇谷さんや先生が中心になってくださったのですが、少しずつ学生主体にしていって長期的な活動を見据えてやっていくつもりです。

 少し早いですが、今年もお疲れさまでした。寒い日が続きますが、どうか皆さんもお体に気を付けてよいお年をお迎えください。来年からでももし興味がある方がおられたら、ぜひにんげん研究会にご参加ください。それでは!

(鳥取大学 佐々木ゼミ4年 村上大樹)